みなさんは、旅の行き先を「運」に任せてみたことはあるだろうか?

筆者は先週末、大好きな北海道のローカル番組「水曜どうでしょう」さながら、1~6までの数字にそれぞれ目的地をひも付けてサイコロを振ってみた。その結果、東京から秋田まで車で旅に出ることになったのだ。


美味しいご当地グルメを求めて
美味しいご当地グルメを求めて

ご想像にたやすいと思うが、秋田まで車で行くには高速を使っても片道9時間はかかる。往復で18時間だ。土日しかないのにこれでは秋田で食べ歩きレポをする時間がない。

ということで今回は、秋田への往路および復路の SA(サービスエリア)各所に立ち寄り、リーズナブルな価格で食べられる絶品ご当地グルメを調べてきた。ぜひ秋の行楽シーズンにご参考いただきたい。

◆諏訪湖 SA(長野県)「ローメン」

広々とした駐車場から諏訪湖が見渡せる諏訪湖 SA で出会ったのが、知る人ぞ知る地元グルメ「ローメン」(560円)。テレビ番組などでも何度か取り上げられているらしい。

優しいおじちゃんが一人で売ってた
優しいおじちゃんが一人で売ってた

店員のおじちゃんによると、「ロー」とは肉のことだそう。ローメンは、蒸し麺に炒めた羊肉とキャベツを絡めた長野県信州伊那谷の郷土料理だ。油は使わず、肉の脂身だけで料理されているとのこと。

ローメン誕生物語
ローメン誕生物語

見た目は焼きそばそっくりなのだが、食べてみると焼きそばとは明らかに違う!いちど蒸し、茹で戻したという麺は「ぷるん」と弾力があり、サクッと噛み切れる。この歯ごたえが通常の焼きそばとは全然違うのだ。

肉の脂で炒めているだけあり、麺とキャベツにはしっかり旨みが染み付いている。初めて体験する味だが、一発目からかなりハイレベルなご当地グルメと出会ってしまった。

ぷるんと弾力のあるローメン
ぷるんと弾力のあるローメン

さらに諏訪湖 SA では、甘辛いみそダレがキャラメルのようにバニラアイスを引き立てる「みそソフト」(360円)や、粗めにすり潰したお米をまとめた中部地方の名物「五平餅」(240円)も楽しめる。小腹が空いたらスナック感覚でいかがだろうか。

不思議な美味しさ「みそソフト」(左)と  甘辛いタレがかかった「五平餅」(右)
不思議な美味しさ「みそソフト」(左)と
甘辛いタレがかかった「五平餅」(右)

◆米山 SA(新潟県)「さばサンド」

新潟県柏崎市の米山 SA で有名なのが、トルコで生まれ柏崎で育ったご当地グルメとして名高い(?)「さばサンド」(280円)。衣をつけて揚げたさばが、玉ねぎ、レタスとともにパンでサンドされている。

米山 SA といえば「さばサンド」!
米山 SA といえば「さばサンド」!

お好みでレモンやコショウをかけていただくのだが、地元の店員さんによると、七味唐辛子やからし、カレー粉などのスパイス系調味料をかけても一味違った美味しさが楽しめるそうだ。

レモンとコショウ、からしをかけてみた
レモンとコショウ、からしをかけてみた

カラッと揚げられたさばサンドは油っぽさがなく、さっぱりとした味わい。さば特有の生臭さもまったくない。衣の付いた皮部分はカリカリ香ばしくて、中の身はふっくらジューシー。パンとさばの相性がここまで良いとは知らなかった!

さらに、レモンの酸味とシャキシャキの玉ねぎが後味に爽やかさをプラス、からしがピリッと味を引き締めてくれている。

毎日食べても飽きないかも!
毎日食べても飽きないかも!

さて、ここまでは東京から長野を経由し日本海に沿って秋田へ向かう“往路”で見つけた SA グルメをご紹介した。続く“復路”編では、秋田から岩手、福島、栃木と太平洋側を走る道すがら出会った SA グルメをお届けする。

諏訪湖 SA からの眺め。気持ちいい!
諏訪湖 SA からの眺め。気持ちいい!