あっ…
あっ…

ウィーン菓子専門店「Neues(ノイエス)」に登場した、バレンタイン期間限定スイーツ「Venusbrüstchen(フェヌスブリュストヒェン)」。日本語にすると「ヴィーナスの乳首」…なんだかドキドキするネーミングのスイーツです。

見た目が完全に“アレ”。しかも、商品を紹介する資料には、“つるんと陶器のようになめらかな白肌にそっと歯を立てると(以下略)”なんて文章が書かれていたりと、なんともいえない妄想をかきたてられる一品です。


まあつまりものすごく気になる。えん食べ編集部はノイエスへ行って、「ヴィーナスの乳首」を入手してきました!

「ヴィーナスの乳首」を手に持っている、私!
「ヴィーナスの乳首」を手に持っている、私!

袋を開くと、2つの菓子が入った透明のボックスが現れました。手のひらに乗るくらいののコンパクトさ。菓子そのものは、一般的なチョコレート粒よりやや大きめ、一口でも食べられそうなサイズ感です。

私(お嬢)ははじめ、「おっぱいプリン」(全国にありますよね)みたいなダイナミックさを想像していたのですが、「ヴィーナスの乳首」はとても“上品な乳首”でした。

つるんと艶めく半球状の“白肌”の表面では金粉がきらめき、ファンデーションを施した肌のよう。そのてっぺんにはピンク色の突起がつんとそそり立っています。

ひとつだといいけど、
ひとつだといいけど、

ふたつ並べると…
ふたつ並べると…

触れるのもかぶりつくのもドキドキするけれど…いざ、ザックリと割って中を見ましょう。

ホワイトチョコレートの下には、半透明の層で包んだあずき色のペーストが入っているもよう。ホワイトチョコでこしあんのまんじゅうを包んだ和菓子にしか見えない…!のは、私だけでしょうか。

まんじゅうみたいじゃない?
まんじゅうみたいじゃない?

おそるおそる食べてみると、口の中にラムの濃厚な香りがぐわんと響く! ホワイトチョコレートの甘さとラムの濃厚な香りの後に、ペーストの優しい舌ざわりが訪れます。ラムレーズン風味のガナッシュが入ったホワイトチョコを食べているようなイメージかも。なんともセクシーな味わいです。

これ、柔らかいマロンペーストとマジパンが入っているのだとか。マジパンは、アーモンドと砂糖を混ぜて練ったもの。ケーキの上にのった人形を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、柔らかく作ってケーキの生地に練り込むなど、菓子の材料として使うことも多いそうです。マジパンの風味とコクは、味わいに奥行きを与えてくれるのです。

Venusbrüstchen誕生の地、オーストリアでも、マジパンとマロンペースト(クリーム)を入れることがスタンダード。一方で、ガナッシュや栗そのものを入れるといったアレンジもあるのだとか。現地へ行ったら、モーツァルトの痕跡を訪ねつつ、さまざまなVenusbrüstchenを食べ歩くのも楽しそうです。

ノイエスのVenusbrüstchenは、上品な歯ざわりと芳醇なラムの香り、そしてマジパンのコクが楽しめる上質な大人のスイーツでした。手を出すにはちょっと勇気が必要かもしれませんが、毎年バレンタイン時期だけ登場する限定チョコレートです。ゆっくりとお楽しみあれ。

価格は2個入りで1,200円(税込)。ノイエスの店頭およびオンラインショップ(2月15日まで)、日本橋三越「スイーツコレクション」(2月3日~2月15日)で販売されます。もしかすると、これ、買うときより渡すときの方が緊張するかも?