「THE JOY OF SAKE TOKYO 2015」吟醸部門グランプリ受賞酒
「THE JOY OF SAKE TOKYO 2015」吟醸部門グランプリ受賞酒

海外最大の日本酒イベント「THE JOY OF SAKE(ジョイ オブ サケ)」の東京大会「THE JOY OF SAKE TOKYO 2015(ジョイ オブ サケ東京2015)」が11月、都内で開催された。

THE JOY OF SAKE は、毎年7~8月に行われる「全米日本酒歓評会(U.S. National Sake Appraisal)」に出品された日本酒が一般に公開される利き酒イベント。2001年にハワイ・ホノルルで初めて開催され、現在は米国と東京で定期開催されている。すべての歓評会出品酒を試飲できるほか、各開催地で人気のレストランによる特別メニューも提供される。“美酒”と“美食”のコラボレーションを楽しめるイベントだ。

歓評会では、4つのカテゴリーに従い、日米10名の専門家によってブラインド方式での審査が行なわれる。今年は167社391銘柄が出品された。2015年度グランプリ受賞銘柄は次のとおり。

大吟醸A部門(精米歩合40%以下)「越野寒梅・金無垢」(石本酒造/新潟県)
大吟醸B部門(精米歩合50%以下)「花春 純米大吟醸酒」(花春酒造/福島県)
吟醸部門「出羽桜 出羽燦々(純米吟醸)」(出羽桜酒造/山形県)
純米部門「梵・純米55」(加藤吉平商店/福井県)

各カテゴリーで2番目、3番目のスコアを獲得した準グランプリは、全8銘柄中3銘柄を出羽桜が獲得するという結果に。また、2001年から2015年までの全出品酒の累計特典が最も高くなった蔵元に授与される「エメラルド賞」を、「梵」の加藤吉平商店が獲得した。

イベント当日は、これらの受賞酒をはじめとする出品酒に加え、日本吟醸酒協会、純粋日本酒協会、白鶴酒造、「獺祭」の旭酒造などのブース、そしてレストランの出展ブースが並んだ。

獺祭のスパークリング。早々になくなっていた
獺祭のスパークリング。早々になくなっていた

レストランを見てみると、終始行列ができる人気となったのは、Beast Kitchen(北海道)の“クネル”という肉団子のような料理(あまりの人気に筆者は食べ損ねてしまった)。「越野寒梅」の石本酒造直営レストラン(新潟県)による日本酒を使ったフレンチ、白金バル(東京都)のパンタパスなど、日本酒に合うようつくられた洋風料理も人気を集めた。

今年は海外のレストランも出展。ハワイからやってきた「Hoko Head Cafe」からは、メープルシロップベースのソースをかけた鴨肉のローストが提供された。カエデの葉も添えられ、和食のような装い。柿や栗など秋の食材を生かした一品に仕上げられていた。

大行列だったクネル(上2枚)、鴨肉ロースト(左下)、パンタパス(右下)
大行列だったクネル(上2枚)、鴨肉ロースト(左下)、パンタパス(右下)

海外では、ワインと同様に食中酒として日本酒を楽しむ人が増えているという。イベントでも、輸出目的を主として生産された日本酒や、米国で生産された10銘柄が並んだ。これら、普段なかなか飲めない銘柄を楽しめるのも、ジョイ オブ サケの楽しみのひとつといえるだろう。輸出関係者によると、海外では青い瓶の人気が高いそう。なるほど、鮮やかなブルーの瓶に英字がプリントされたものが、あちこちに並んでいる。

高知県(左)、新潟県(右)の酒蔵が作ったもの
高知県(左)、新潟県(右)の酒蔵が作ったもの

こちらは、オレゴン州で製造されたもの
こちらは、オレゴン州で製造されたもの

ここ数年、清酒の輸出は好調だ。国税庁の発表によると、清酒に関して、平成26年は輸出金額、数量ともに、5年連続で過去最高を記録したそう。奇しくも、食がテーマの万博が開催された、2015年。会場や関連する会で提供された日本酒は、どのように受け止められたのだろうか。赤ら顔で日本酒を楽しむみなさんを眺めながら、来年の大会に思いを馳せた。