“和牛日本一”2連覇を達成した『宮崎牛』。その美味しさを知ってほしいと、宮崎県知事や畜産関係者による「宮崎牛すきやき晩餐会」が3月に開かれました。
 
日本一の和牛、宮崎牛の美味しさはどこから?
日本一の和牛、宮崎牛の美味しさはどこから?

宮崎牛は、言わずと知れたブランド和牛。宮崎県内で生産肥育された黒毛和種の和牛のうち、肉質等級4等級以上の牛肉のことを指します。“和牛日本一”を決める「全国和牛能力共進会」の第9回大会(2007年)、第10回大会(2012年)で上位に輝き、日本一2連覇を達成しました。

この大会にはさまざまな区分がありますが、宮崎牛は、7区(総合評価群)で種牛と肉牛両方が評価されたほか、全9区のうち5部門で首席を獲得。食べる段階の肉牛だけでなく、育てる段階の牛も評価されたことが大きな特徴のようです。

第9回大会と第10回大会の間には口蹄疫問題があり、これまで大切に育ててきた牛を泣く泣く処分し、ゼロからのスタートとなりました。畜産関係者は、口蹄疫からわずか3年で再び日本一を獲得できたことが本当に嬉しいと話します。それは、個々の農家が持つ技術や先人の持つ教え、さらに県をあげての取り組みが実を結んだ結果なのだそう。

確かな技術で、2度目の日本一へ
確かな技術で、2度目の日本一へ

晩餐会では、宮崎県出身のシェフ、河野透さんが腕をふるいました。仏国料理界のカリスマであるジョエル・ロブションに師事するなど世界の有名店で腕を磨き、現在はレストラン モナリザで指揮をとる“フレンチ界の巨匠”です。

河野シェフがメニューをデザイン
河野シェフがメニューをデザイン

河野シェフによると、宮崎牛(特に霜降り)は「芸術品」。見た目や味わいはもちろんのこと、生産過程も含めて、まるで芸術作品のように仕上げられているといいます。うまみたっぷりの肉と、味わい深い脂身が特徴。世界中の牛肉を食べてきたなかでも、宮崎牛は世界一の味だと話します。実際、海外の料理人にも宮崎牛のファンがたくさんいるのだとか。

この脂身の良さを活かすためには、厚切りにしすぎず、2~3cm のステーキにすると良いそう。軽く焼いて、シンプルに塩コショウで味付けをするのがオススメとのことです。「うまみがソースのようにつまっている」肉なので、ガーリックやカレー粉で風味をつけてもおいしいそうです。

この日は、和食の良さも感じてもらいたいと、ワインを入れて河野シェフ流にアレンジしたすき焼きがふるまわれました。口に入れた瞬間に舌の上でとろける脂身は絶品。すき焼きの濃い目の味付けにも負けていません。噛むほどに肉のうまみが感じられる贅沢な味わいでした。

とろける脂が絶品
とろける脂が絶品

また宮崎県は、世界三大珍味のひとつ「キャビア」の量産に成功した、国内初の自治体でもあります。30年かけて、キャビアの“親”であるチョウザメの完全養殖の技術を確立しました。

キャビアがとれるまでには10年以上もの長い年月がかかるため、チョウザメそのものも味わってほしいと、近年チョウザメ料理にも力を入れているそうです。都内にもチョウザメ料理を食べられる店がオープンしているようなので、気になる方は試してみては?

新たな特産品、チョウザメもオススメ
新たな特産品、チョウザメもオススメ

とはいえ、宮崎牛もチョウザメも、なかなか食べる機会は無いかもしれません。筆者も、もしまためぐり合えたら、農家のみなさんの強い思いをかみしめながら食べることにしたいと思います。