ゼリーやババロアなどを“ぷるぷる”に固める製菓材料としておなじみのゼラチンだが、まず「ゼラチンなんて家にない」という人の方が多いだろう。だが、スーパーなどで簡単に手に入り、コラーゲン関連のサプリメントやドリンクに比べるとお財布にも優しい。今回は、そんなゼラチンを美味しく摂取するためのレシピ本『すごい!ゼラチンふりかけ健康レシピ』を紹介したい。
■ 監修者の藤野先生は“ゼラチンパワー”の体験者
本書の監修者である朝日大学経営学部 准教授の藤野良孝先生は、ゼラチンパワーを身をもって実感した一人。極度の乾燥肌に悩まされていたが、ゼラチンを摂るようになってから肌のトラブルが解消し、周囲からは「若返ったよう」と言われるまでになったそうだ。
藤野先生は、粉ゼラチンを“ふりかけ”感覚で持ち歩き、毎日食事と摂取していたとか。レシピ本には、そのバリエーションや、料理研究家・浜内千波先生監修のふりかけ活用レシピが掲載されている。
■ “ゼラチンふりかけ”は料理も美味しくする!
ゼラチンは無味無臭だが、ゼラチンに含まれるコラーゲンは分解されるとアミノ酸になり、実は“料理を美味しくする”効果もあるとのこと。そのまま料理にかけたり、黒ゴマやカレー粉を加えたりするだけでも良いそうだが、今回は、筆者の食欲を特に刺激した「洋風ゼラチンふりかけ」を作ってみることにする。
■ 「洋風ゼラチンふりかけ」を作る
準備するのは粉ゼラチン、ドライトマト、塩、黒コショウ、粉チーズ。レシピ通りに分量を揃え、混ぜれば完成だ。
黒コショウとチーズの香りが立ち、美味しそうな予感で胸がいっぱいに。レシピを監修した浜内先生によると、ふりかけにドライトマトやカツオ節、青のり、刻み昆布などうま味成分の多い食材をプラスすることで、調味料として使えて、料理の味もピタッと決まるそうだ。
■ “ゼラチンふりかけ”で本当に料理は美味しくなる?
本書を参考に、さっそく洋風ゼラチンふりかけを活かした2品「スープ」と「リゾット」を作ってみた。
まずは、ミキサーで豆腐、豆乳、グリーンピースをかくはんし、温めた「豆腐とグリーンピースのポタージュ」。味付けは、最後にゼラチンふりかけをかけるだけ。水気の多い豆腐にかけると水っぽさが抑えられるそうだ。ふわふわとしたムースのような食感で、“食べる”スープという感じ。大豆のやさしい味に、ドライトマトがアクセントとして効いている。
続いて、簡単ですぐにできるお米と玉ねぎの「シンプルリゾット」。こちらも味付けはふりかけベース。ご飯のデンプンや水分がゼラチンで閉じ込められて、冷めても弾力が残る。チーズのコクと玉ねぎの甘みがマッチしてスプーンが止まらず、正直自分にリゾットがこんなにうまく作れるのかと感動すら覚えた。
2品とも同じふりかけを使用したが、合わせる素材によってゼラチンの作用が変わり、異なった料理の味わいが楽しめた。いろいろなバリエーションのふりかけを用意しておけばさらに便利だろう。あとは、コラーゲン効果を期待してみることにする。