英国 Bristol 市議会による1枚のポスターが物議を醸している。ポスターには、口のまわりや両手にべったりとチョコレートのようなものを付けた子どもが写っている。だが、このポスターは「犬の糞を放置すると、1,000英ポンドの罰金を科されます」という、犬の飼い主に向けた警告のポスター。ポスターの下部には犬の糞が写っており、子どもの横には「子どもは、何でも口に入れる」というコピーが書かれている。

そう、子どもの口のまわりに付いているものは、チョコレートではなく、犬の糞なのだ。英国メディア Metro が伝えている。


同メディアによれば、このポスターを最初に問題にしたのは、英国の著名なイリュージョニスト Derren Brown 氏だったという。同氏は、ポスターの写真を Twitter に投稿した ピアニスト James Rhodes 氏のメッセージをリツイート。これにより、この一件が英国中に広まった。

ポスターを英国に広めた Derren Brown 氏のリツイート
ポスターを英国に広めた Derren Brown 氏のリツイート

ポスターに対する英国市民の反応は様々だ。反対意見としては次のようなものがある。

「Bristol 市議会のポスターは、全く間違っている」

「私はこのキャンペーンが本当に、本当に嫌いだ。これを市議会が実施しているというのは、とても恥ずかしい」

一方で、ポスターに賛成という意見も多い。例えば、次のようなものがある。

「私はポスターに賛成だ。私には2人の子どもがいるが、子どもたちは本当に何でも口に入れてしまう。だが、それが幼児というものなのだ」

「犬の飼い主は、犬の糞を持ち帰るべきだ。だが私はもう一つ提案したい。親は、携帯電話ばかり見ていないで、もっと子どもに注意を払うべきだ」

このように、様々な意見がある中、市議会は、このポスターは犬の糞の放置を減少できると主張している。市議会の広報担当者はポスターについて、次のように説明している。

「ポスターの意図は、見た人にショックを与えることだ。なぜなら、動物が糞をしたあと、それを掃除しないのはショッキングなことだからだ。地域の住民は犬の糞を子どもの遊び場で見つけている。それは、子どもには有害なものだ」

英国メディア Daily Mail によれば、このポスターは2009年に Torbay 議会が初めて使用したものだという。同ポスターにより、同年4月には400件報告されていた犬の糞に関する苦情が、6月には半分以下である185件にまで減少したそうだ。Torbay 議会議員の Dave Butt 氏は次のように語る。

「街中、公園、海岸に放置された犬の糞は、見た目も悪く、匂いもひどく、地域住民や訪問者を不快にさせていた。≪中略≫ ポスターは不快なものだったが、メッセージを家庭に強制的に届けるには役に立った」