この件で全米のヒーローとなったのが、女性救出を手助けした Charles Ramsey 氏。Ramsey 氏は、近くの家で誰かが叫んでいるのを耳にし、ビックマックを食べるのを止めて救出に向かった。同氏はそのときの様子をテレビ局のインタビューで次のように語っている。
「叫び声が聞こえたんだ。そのときおれはマクドナルドを食べていた。外に出たら、女性が家の外に出ようと必死になっていた」
このインタビューをきっかけに、Ramsey 氏は一躍全米のヒーローとなり「Big Mac-munching man(ビッグマックを食べる男)」と呼ばれるようになった。
オハイオ州クリーブランドのレストランの多くは、Ramsey 氏に対してハンバーガーを好きなときに好きなだけ食べられる、生涯無料チケットの提供を申し出ている。5月23日(米国時間)時点で、その件数は14件にも上るという。
無料チケットを提供するレストランの1つ Driftwood Restaurant Group オーナーの Scott Kuhn 氏は、地元紙のインタビューに答え、チケットの提供の理由を次のように説明した。
「Ramsey 氏は、女性達を助けるために、食事を途中で止めたんだ。だから我々は、Ramsey 氏がハンバーガーを最後まで確実に食べられる別の機会を提供しなければならないと考えた」
また、Ramsey 氏が皿洗いとして勤務しているレストランのシェフ Chris Hodgson 氏は、Ramsey 氏の名前を冠した特別メニュー「Ramsey Burger」を期間限定で販売すると発表した。
さて、今回の報道でそのブランド名を連呼されることになったマクドナルドは、事件後、同社の公式 Twitter アカウント「@McDonaldsCorp」で次の投稿をした。
「マクドナルドは、オハイオ誘拐事件で被害にあった方々の勇気に敬意を払うとともに、被害者のプライバシーを尊重します。Charles Ramsey さん、あなたは素晴らしい。近いうちにこちらから連絡します」
だが、その後、マクドナルドが Ramsey 氏に対してビッグマックの生涯無料チケットの提供を申し出たという事実は、現時点では確認されていない。