犬も歩けば棒に当たるよろしく、人も歩けば美味しいものに当たります。ぶらぶらと散歩するのは、町並みや風景を楽しめるのはもちろん、その地でしか出会えない美味しいものに出会えるのも醍醐味ですよね。一期一会だから…、と買っているといつしか手には袋がたくさん…なんてこともしばしば。

神楽坂をぶらっと散歩していると、雰囲気の良い和菓子屋さん「梅花亭」を発見。お店の前の旗には「鮎の天ぷら最中」の文字が。…ん!? 鮎の天ぷら? それって、鮎の形をした天ぷら最中? それとも、鮎の天ぷら味の最中? てか、そもそも最中って天ぷらにするものでしたっけ?

様々な疑問が頭をよぎります。うーん、気になる!

…と、気になったら、試してみるのがえん食べ編集部。さっそく購入し、味わってみることにしました。

これがウワサの…?

これがウワサの…?


■梅花亭に入ってみました

堂々たる「鮎の天ぷら最中」の旗が目を引きます

堂々たる「鮎の天ぷら最中」の旗が目を引きます

こぢんまりとした店内には、和菓子がずらり。つきたての大福や草餅に、どら焼き、桜もちなどが所狭しと並べられ、目移りしてしまいます。どれもみんな美しく、美味しそうです…。奥のほうに行くと、気になっていた「鮎の天ぷら最中」がありました。

あたたかみのある店内

あたたかみのある店内

和菓子がいっぱいで迷いますね…

和菓子がいっぱいで迷いますね…

■鮎の天ぷら最中って?

次々と売れていきます

次々と売れていきます

これ、どんなお菓子なんですか? と尋ねると、鮎の形をした最中の皮を揚げ、その中に自家製のあんこを詰めたものだそう。白餡と小豆餡の2種類があるようです。ほほ~、なるほど。揚げ饅頭とは違い、あんこが後入なので、油っぽくなく食べられるそうですよ。

こちらの最中は、現在103歳の先代が60年ほど前に考案。新潟県出身のご主人は、魚野川近くで生まれ育ち、川魚を取る仕掛けの簗(やな)が身近なものだったそうです。ご主人がシベリアで捕虜となった際、故郷の魚野川で取れる鮎のことを思い出し、鮎のお菓子を食べたいな、と思ったのがきっかけなんだとか。

香りの良さから「香魚」という文字を当てられることもある鮎そのもののように、香ばしい香りが特徴の鮎の天ぷら最中、なんと和菓子の品評会で大臣賞を受賞するほどの看板銘菓なのです。これは是非食べてみたい! と、購入しちゃいました。

また、同店のもう1つの看板商品である「浮き雲」も購入。てへへ。

こちらは浮き雲  最中に匹敵、もしくはそれ以上の人気だとか!

こちらは浮き雲
最中に匹敵、もしくはそれ以上の人気だとか!


■食べてみました

編集部へ持ち帰り、早速食べてみることに。緑茶も用意し、準備は万端です。まずは鮎の天ぷら最中から。外袋の状態から既に香ばしい香りが鼻をくすぐります。う~ん、いい香り!

香ばしい香りが新鮮!

香ばしい香りが新鮮!

切ってみると、スリムなボディにあんこが頭から尻尾までぎっしりです。まずは小倉餡の方を食べてみると、おお、香ばしい香りがあんこにも移り、香りを存分に楽しめます。しっかりとした甘さで上品なあんこです。白餡も同じくいい香りがするのですが、こちらの方がやや甘さがまったりとしているかもしれません。

揚げてあるのにしつこくなく、おいしいですよ!

揚げてあるのにしつこくなく、おいしいですよ!


最中はあんこを詰めてから10時間ほど寝かせて馴染ませるそうで、その間にあんこにも香りが移るようです。小倉餡、白餡共に厳選した豆をお店で一から炊き上げる、こだわりの手づくりのもの。揚げる油も国産の菜種油・米油のブレンドだそうです。こだわりが感じられる逸品です!

■梅花亭もう1つの看板、浮き雲は?

メレンゲを和菓子にアレンジすると、どうなるんでしょうか…?

メレンゲを和菓子にアレンジすると、どうなるんでしょうか…?

続いて、浮き雲をいただきます。こちらはメレンゲをオーブンで焼き上げ、中に小倉餡をサンドしたお菓子。口に入れると、メレンゲのやさしい甘さと、あんこのしっかりした甘さがちょうど中和され、いい塩梅になります。さくっとしながらもほろほろと崩れるメレンゲの食感が絶妙。

2つの食感が楽しめる、新感覚の和菓子です

2つの食感が楽しめる、新感覚の和菓子です

どちらも緑茶に大変合う、上品な和菓子でございました。これをお土産としてお呼ばれに持っていければ、一目置かれること間違いなし。一風変わった最中ですが、神楽坂の銘菓として、覚えておきたい一品です。