東京観光の名所として外せない街、築地。活気のある場内を見学するのはもちろん、場外で新鮮な海鮮に舌鼓を打つのもよいものですよね。そんな築地に、注文してからわずか10秒で食べられるというカレー屋さんがあるとの情報を入手。じゅ、10秒!? どんだけ早いんだ! 気になる!

コレがウワサの…?

コレがウワサの…?

気になったら、確かめてみるのがえん食べ編集部。という訳で、実際に築地に赴き、検証して参りました!

■築地市場に入ってみよう!

いざ、場内!

いざ、場内!

お邪魔したのは、「中栄」。市場の中にあるお店です。地図を何度も確認し、いざ場内へ。魚市場ならではの磯の香りの中、忙しくお仕事されている方の邪魔にならないようずんずんと歩いていきます。市場の中心地、場内魚がし横丁の1号館に、目的のお店がありました!

■では、店内へ

お昼12時半過ぎに到着したのですが、横丁にはまだまだ人がいっぱい。洋食屋やイタリアン、中華のお店も同じ並びにあります。オレンジ色の店構えが特徴的な中栄。お店の外の写真を撮る間にも、お客さんはかなり頻繁に出入りしていました。

キャラクターがかわいい

キャラクターがかわいい

威勢の良い「いらっしゃい!」の声に迎えられ、10席ほどあるカウンターの席に着きます。店内は男性の一人客が中心で、女性は男性とのグループで来店していました。今回も女性一人は筆者だけですが、気にしません。

いざ、注文。今回は「ビーフとハヤシの合いがけ、トッピングに特製目玉焼き」(700円)を頼むことに。ストップウォッチで秒数を測る準備も万端…でしたが、目玉焼きは焼くのに1、2分お時間をいただきますスミマセン、とのこと。確かに、そりゃそうですよね…。

印度カレー、ビーフカレー、ハヤシライスが主力メニュー  名物はルーを2種選べる合がけです

印度カレー、ビーフカレー、ハヤシライスが主力メニュー
名物はルーを2種選べる合がけです

しかし気を取り直し、コートを脱いでカメラを用意して…と準備を整えていると、「お待たせしました」の声が。ま、まさかもう出来たの? あわててストップウォッチを止めると、時間はなんと1分48秒! えっ、目玉焼きを焼くのに1、2分かかるっておっしゃってませんでしたっけ!? 脅威のスピードにしばし言葉を失う筆者。早ワザは本当でした。

はっや!!! 目玉焼き焼くのもはっや!!

はっや!!! 目玉焼き焼くのもはっや!!

■肝心のカレーのお味は?

どどん!と登場した合いがけ。まずはお皿の中央の山盛りのご飯が目を引きます。すごい量です。そして、うず高くのせられたキャベツの千切り。カレーにキャベツ、新しい組み合わせです。ご飯の左右に別々のルーがバランスよくかけられており、見た目から食欲をそそってきます。

ご飯は本当にすごいボリュームです  右がハヤシで左がビーフ

ご飯は本当にすごいボリュームです
右がハヤシで左がビーフ

特製目玉焼き(100円)は別皿で提供されたので、せっかくなので合いがけにのせてみます。この目玉焼き、炙りチャーシューの切り落としが入っていて、ちょっと嬉しい。さあ、いただきます!

おいしそうでしょう?でしょう?

おいしそうでしょう?でしょう?

まずはビーフカレーから。具がほぼなくなるまで煮込まれたカレーは、昔懐かしいやさしい味。野菜や肉の甘み・コクがしっかり効いている甘口のルーが冷えた体にじんわりと染み渡ります。柔らかく煮込まれたお肉もおいしい…。続いてハヤシを一口。ルーはさらっとしながらもトマトの酸味、たまねぎの甘みがよく出ています。くどくないのにコクがあり、こちらも懐かしい味がして、ついついスプーンが進んでしまいます。

カレーとハヤシをちょっと混ぜてみてもおいしい

カレーとハヤシをちょっと混ぜてみてもおいしい

■キャベツ!、キャベツ!!、キャベツ!!!

そして気になるキャベツの食べ方。カウンターに置かれたメニューに、オススメの食べ方が載っていました。カレーに絡めながら食べるのが中栄流だそうで、さっそくルーと絡めていただきます。…おお、これは新感覚! キャベツのしゃきしゃき感とカレールーが予想以上に合います! キャベツ本来の甘さがカレーの辛味ともうまく調和して、いろんな味を楽しめるのも嬉しい。辛口の印度カレーとの相性はさらに良いのかも? と思いました。

おかわりのボリュームが

おかわりのボリュームが

■早さのヒミツは店主の方の記憶力!

現在4代目である店主さんは、なんと常連客3,000人の注文を覚えているというスーパー店主! 顔を見ただけで、いつものメニューを出せるそうなのです。いやはや、スゴイ。

取材中も、お客さんが店に入ってこようとした瞬間、店主さんは「いつもの3つ?」と声をかけました。お客さんが頷くと、持ち帰り用の印度カレーが3つ、あっという間に用意されたのです。他にも、カウンターに座るお客さんに「いつもの?」と尋ねる場面も。素晴らしい記憶力です。

■ところでなぜ築地に“インドカレー”なの?

でも、なぜ築地市場なのにカレー屋さんなのでしょう? 店主さんによれば、こちらは元々市場の中で働く人向けのお店であり、創業当時は冷蔵技術もあまり発達しておらず、そんな中で“すぐ出来てすぐ食べられる”のがカレーだったから、だそう。こちらの中栄、創業はなんと大正元年。魚河岸がまだ日本橋にあった100年前に出来たお店なのです。

店主の人柄も魅力!

店主の人柄も魅力!

魚河岸はその後日本橋から築地へと移転。観光客が多く訪れる場所になりました。でも、中栄のカレーは今も変わらず、市場で働く男たちの胃袋を満たし続けているんですね。店主さんは取材に応えつつも、お客さんの出迎えや見送りを笑顔で続けるとても気さくな方。江戸っ子だねぇ、粋だねェ…と思ってしまいました。

■目玉焼きがなければ10秒なの?

さて、出てくるのが驚くほど早い中栄のカレー。しかし今回は一緒に目玉焼きを頼んでしまい、普通のカレーがでてくるまでの時間がわからないというミスを犯してしまいました。が、これじゃ帰れない! ということで、こっそりお隣に座ったお客さんのカレーが出てくる秒数を測らせていただきました。

お隣の方が頼んだのは、印度カレー大盛り。店主が注文を厨房に通し、計測開始。すると…えっ、ちょっ、もう!? という素早さでカウンターまでカレーがリレー中継されてきました。気になる秒数はなんと、14秒!! ええええええと思わず口走りそうになるのをなんとか押しとどめましたが、目を疑うスピードでした。さすが!

はっや!!!(2度目)

はっや!!!(2度目)

営業時間は朝5時から昼14時までで、日曜日はお休み。休市の日なども定休の場合がありますので事前にチェックしてくださいね! 早い、安い、うまい、そして多い(女性はご飯少なめがいいかもしれません!)中栄のカレー。真の築地を感じてみたい方、是非オススメです。

持ち帰りもあるので、家庭で真の築地も楽しめちゃうよ

持ち帰りもあるので、家庭で真の築地も楽しめちゃうよ

 

 執筆:えん食べえっちゃん

「えん食べえっちゃん」は、えん食べ「影の編集長」。中央区在住のちゃきちゃきの江戸っ子で、週に3度は築地を訪れ、食べ歩きを楽しんでいる。