10月にフランス・パリで開催されたチョコレートの祭典「SALON DU CHOCOLAT」で、ショコラティエとして最も栄誉のある“外国人部門最優秀ショコラティエ賞”を受賞したコヤマススムさんによる「バレンタインコレクション2013」発表会におじゃましてきました!


発表会では、C.C.C. (Club des Croqueurs de Chocolat)が実施する“チョコレート版ミシュラン”とも呼ばれる試食品評会の最高位である“タブレット5枚+☆”を獲得した5作品を試食させてもらいました!


試食した作品「C.C.C. デギュスタシオン No.5 2012」
試食した作品「C.C.C. デギュスタシオン No.5 2012」


黒くシックなパッケージを開けるとショコラが5つ。左側から順にデギュスタシオン(試食会という意味)の形式で、ビターチョコ、ミルクチョコ、プラリネ、そしてオリジナルの自信作が2つ、とC.C.C.が判定する際のルールに沿って並べられています。コヤマさんによると、それぞれ“味の流れ”が考えられており、この順番通りに食べるのがオススメだそうです!


1つ目「L'aube(夜明け)」は、カカオ選びから発酵日数まで、すべてがエスコヤマオリジナルの特別なクーベルチュールを使用したという作品。カカオを6日間かけて熟成し、浅めの焙煎で、フルーツであるカカオそのものの酸味を最大限に引き出したショコラとなっているそう。一口食べると、ドライフルーツのような芳醇な酸味が口のなかに広がります!


2つ目「ふきのとう(Fukinoto)」は、摘みたてのふきのとうを1時間かけて100℃のオーブンで焼き上げ、ドライ状態になったふきのとうをアンフュゼし(香りを移すために煮出したり浸したりすること)、ショコラオレと合わせてガナッシュに。あくまでも“ミルクチョコレート”の範囲の中で、ふきのとうの苦みが口のなかで浮遊しているような不思議な感覚。表面には“ドライふきのとう”のパウダーがふりかけられ、より印象的な味に仕上がっています!5つのなかで一番印象に残った味かも!


3つ目「プラリネジャポネ(Praline japonais)」は、9月に収穫したばかりだという金胡麻の芳ばしさと、まろやかなミルクチョコレートが絡みあったコクのある味わい。キャラメリゼした金胡麻の新鮮な風味と“シャリッとした食感”が特徴的なチョコレート!


4つ目「日本酒(Sake japonais)」は、エスコヤマの隣町・兵庫県篠山市で収穫された酒米「北錦」から造られる純米吟醸酒の“酒粕”を使ったというショコラ。中は2層に分かれており、下層には酒粕の風味を生かした酒粕キャラメル。上層はベリーのような酸味が感じられるマダガスカル産カカオをアクセントにした純米吟醸酒のガナッシュ。日本酒特有の旨みが感じられました。


5つ目「NINJA~忍者~」は、漫画「NARUTO -ナルト-」からインスピレーションを受けて作りあげたという作品。桜の樹のチップ“コポー”をスモークマシンで燻(いぶ)し、香気あふれるガナッシュに仕上げています。後味に特徴があり、まるで忍者のように(?)味と香りが口のなかに現れたり消えたりする面白いチョコレートでした!


コレクションを発表したコヤマススムさん
コレクションを発表したコヤマススムさん


これら5品がセットになった商品「C.C.C. デギュスタシオン No.5 2012」は、11月29日から販売中。販売価格は1セット1,500円。オンラインショップでも注文を受け付けています。日本では、ショコラといえばバレンタインのイメージが強いですが、ヨーロッパではお手土産といえばショコラ、という習慣もあるとか。お手土産と一緒にお土産話もあれば楽しい時間になること間違いなしですね!クリスマスの贈り物にもいいかも!