白金高輪の「ひき肉少年」で「ひき肉ライス」を食べてきました。カレーライスでもなければ洋食でもない、中華のマーボードウフでもマーボーナスでもない、独自の鶏ひき肉餡を使った一皿。トッピングの華やかさも心おどります。
白金高輪駅からすぐの場所
ひき肉少年は地下鉄の白金高輪駅3、4番出口を上がってほんのすこし歩くとつきます。風変わりな看板が目印のカウンターだけの小さなお店。
店内は不思議な置物やポスターが飾ってあります。食券購入方式で、お水はセルフサービスになっていますが、落ち着いた雰囲気。今回は1番人気という「少年の夢」を頼んでみました。価格は1,200円(税込)。
ひき肉ライス「少年の夢」
待っていると、まずはスープが到着します。やさしくやわらかな口あたりで、くせがなく、味つけは洋風、中華風いずれとも決めにくい印象です。
続いて登場するひき肉ライスは、楕円形のお皿にピラフ風のご飯と鶏肉あんがきれいに盛りつけてあります。「少年の夢」ではさらに赤いトマト、白いチーズ、黄色いゆで卵がいろどり豊かなトッピングになっています。緑のハーブはパクチーで、アリ、ナシは注文時に好みで選べます。
さらにテーブル備えつけの調味料「特製にんにくタレ」「春巻きの皮フライ」を欲しいだけのせて食べるのです。
いったいどこのどういう料理なのかさっぱりわからないのですが、味はバランスよく、おだやかでかつ食べあきないできばえです。カレーやマーボーのような香辛料の鮮烈さはなく、ほっとする香りです。
パクチーはアリを選ぶと山ほどついてきますが、ご飯や餡と一緒に頬張っても、不思議とガパオライスのような東南アジア料理のエキゾチックな印象はなく、ほかのトッピングともうまくなじみます。にんにくタレも少量であれば味を引き立てる程度。パリパリの春巻きの皮も歯ざわりを楽しませてくれるだけで主張は強くありません。
あえて似ているものをあげるとすれば、タコライス、と言いたいところですが、タコミートのジャンクな押しの強さがありません。最後に頭に浮かんだのが、エジプトなど中東で食べる「コシャリ」です。特に春巻きの皮をたくさんかけると、どことなく西アジアのジャンクフード風に思えるのですが、でもやっぱりとろみのある鶏ミンチの風味はずっとやさしく落ち着ける味です。
ひょっとすると、これは、和食、なのかもしれません。
住所:東京都港区白金1-11-15