行楽の季節になるとつい買いたくなる「かつサンド」。ふわふわの白いパンにソースを吸った衣、柔らかい豚肉のコンビネーションが最高。今回はとんかつチェーン「まい泉」「和幸」「さぼてん」を食べ比べ、お出かけのおともにどれがいいかを検討してみた。
購入したのは、まい泉の「ヒレかつサンド」(3切入り、421円、税込、以下同じ)、和幸の「ひれかつサンド」(4切入り、580円)、さぼてんの「ヒレかつサンド」(500円、3切入り)だ。先に結論から言えば、どれもパンはしっとりやわらか、ヒレカツの肉も簡単に噛みきれて、ソースはコクがあり、満足のできばえ。しかし細部にはそれぞれの個性がある。
まい泉「ヒレかつサンド」
まずは、まい泉のヒレかつサンドから。パッケージからも分かるように、ほかと比べサイズがやや小さめ。6切れ入り(842円)や9切れ入り(1,263円)なども存在し、量は好みのものを選べるが、今回は3切入りにした。
特徴あるかっこのよいパッケージに入っている。公園に持っていくのに素敵なデザインだ。きちんと密封してある包装をやぶいて、ひとつかじってみると、かつがとにかくやわらかい。ヒレなのにメンチかと思うほどで、ちょっと驚く。衣にしみたソースは甘酸っぱさが強くて、ふんわりしたパンとカツとをひきたてる。
かつサンド、といって期待するおいしさをぴったり満たしてくれる感じだ。
和幸「ひれかつサンド」
サイズが大きめで、4切入りなのでボリュームがある。ほかにハーフ(300円)サイズもあるので、好みの量を買えばよい。
パッケージは上品な白と黒のデザインで、封を切ると中にプラスチックのトレイが収まっている。パンのふんわりしっとりしたところ、ソースのほどほどな甘酸っぱさは、こちらもかつサンドの王道という印象。
ただしヒレ肉はやわらかいながらもどこかしなやかで、わずかに心地よい歯ごたえあり。また、くせのないヒレなのに、肉の風味がソースとは別に感じられて面白い。
さぼてん「ヒレかつサンド」
さぼてんのヒレかつサンドは、ひときれあたりのサイズがとても大きい。今回は華やかな「招福」パッケージに入ったものを購入した。サイズは1種類のみ。簡単に箱を開け、包装を解いてすぐ食べられる。
パンのふわふわ感、肉はヒレらしいやわらかさなどは王道だが、ソースはほかと異なり、粒マスタードが利いているのが特徴。じんわりした辛さがサンドイッチの味を引き立ててくれる。
ほかにはない、ちょっぴりジャンキーでスパイシーな味つけのせいで、熱くて濃いコーヒーが一緒に飲みたくなる。
いずれも行楽のおともとして十分以上だが、あえてどれか1つという場合は、パッケージが素敵でヒレ肉がとりわけやわらかく思えたまい泉を推したい。
でもずっと同じブランドも飽きるので、肉の風味がしっかり感じられた和幸や、粒マスタードがスパイシーなさぼてんも輪番で、というのは、さすがにかつサンドの食べ過ぎになるだろうか。