ドブロのクロアチア料理「サルマ」
ドブロへクロアチア料理を食べに行こう

東京・京橋にあるクロアチア料理のお店「Dobro(ドブロ)」はいつも周辺ビジネス街のお客でにぎわう。地中海産シーフードが人気だが、伝統料理「サルマ」も格別だ。

ビジネス街のクロアチア料理

クロアチア料理「ドブロ」
地中海のシーフードが人気だ

ドブロは東京メトロ銀座線京橋駅と都営地下鉄浅草線宝町駅のあいだにある。ビジネス街の一角だが、クロアチアの旗がかかっているので見つけやすい。ランチタイムともなると沢山のお客でにぎわう。1,000~1,200円(税込、以下同じ)の価格帯で地中海産のシーフードが楽しめるせいだろう。


クロアチア料理「ドブロ」
さあ食べよう

でも、せっかくだからなるたけクロアチアらしい料理を、とメニューを見たところ、伝統の一品というロールキャベツ「サルマ」を見つけた。1,800円とほかより値の張る「クロアチアセット」を注文すればよいようだ。かなり迷ったが、ままよと頼んでみる。

ばっちりオードブル

チキンのテリーヌ
奥に見えるのはイタリア料理「ラタトゥイユ」のような野菜料理

クロアチアセットでは、ランチタイムでもちゃんとしたオードブルがつく。チキンのテリーヌとのこと。鶏のひき肉にドライフルーツとクコの実を入れて焼いたもので、冷製にしてあり、舌ざわりはとてもなめらか。ときどき歯にあたる木の実の食感が楽しい。1つ1つの食材はひかえめな主張で、それぞれを繊細に楽しむ一皿という印象。

チキンのテリーヌ
ラビゴットソース、というんだって

だが皿に添えてある、いろどりゆたかなゼリー状のソースをつけると、いきなり華やかになる。「ラビゴットソース」というのだそうで、細かく刻んだ野菜のほかハーブとしてドライのバジルがたっぷり入って、とても香りが強く、酸味も少しある。

ソースとテリーヌを一緒に口に運ぶと、なるほど、はるか遠い国の料理を味わっているという気持ちをあらたにする。お酒が欲しくなり、洋食だしワインなら赤がいいか白がいいかと考えはじめたところで、昼時なのを思い出してつつしむ。

「サルマ」登場

クロアチア料理「サルマ」
いよいよサルマ

続いてはメインディッシュのサルマ。豚ひき肉とお米をキャベツで巻いて煮込んだ、つまりロールキャベツなのだが、実はキャベツの方に秘密がある。

生の葉をそのまま使うのではなく、じっくり塩漬けにした、いわば欧風の「つけもの」になっている。わずかに発酵もしていて、酸味とうまみがある。ただ、しょっぱい。ロールキャベツもそのまま食べるとちょっと味が濃いかもしれない。

ドブロのクロアチア料理
このままだとちょっとしょっぱい

そこでお店の人のおすすめにしたがって、肉とお米、野菜をスープの中にくずし入れ、横に添えてあるマッシュポテトと一緒にリゾット風にしてみる。

クロアチア料理「サルマ」
リゾット風にして食べよう

こうすると塩漬けキャベツの強い味がやわらいで、とても食べやすくなる。しかもうまみはしっかり楽しめるので、どんどんスプーンが進んでしまう。

お米はやわらかすぎず固すぎず、ひき肉とキャベツの汁気を吸っていて美味。ちなみにマッシュポテトはクリーミーにしあがっていて、単体でも堪能できる。

また別皿に小さなパンが2つ添えてあったので、スープにひたしてもおいしいかもしれない。